こんにちは、奥成大輔(オクナリダイスケ)です。
自宅ライフの実現に向けて、ビジネスを継続して経営していく、誰かの役に立ち貢献し続けていく、そのめには自分の裁量で決められるビジネスとして「何を」選ぶかが大切です。
これまで自宅ライフでのビジネステーマ選びについて3つのステップで実践できる検討方法を紹介してきました。
STEP1 自分の価値観を明確にする
STEP2 自分の強みが活かせるテーマをリストアップする
STEP3 収益以外でも関心が持ち続けられるテーマを選ぶ
STEP1の「自分の価値観を明確にする」ことについては前回の記事『自宅ライフで価値観を明確にすることの重要性』で紹介しました。
今回は、STEP2の「自分の強みが活かせるテーマをリストアップする」とSTEP3の「収益以外でも関心が持ち続けられるテーマを選ぶ」ことについて、実例を交えて紹介していきます。
ビジネステーマで大切な2つの要素とは?
ビジネスのテーマを考えるにあたって、2つの要素を考えることが大切です。
1つは専門性、もう1つは情熱です。
この2つが揃ってないとビジネスを継続して続けることが難しくなります。
最初は専門性の高いスキルを活かしてビジネスを開始したとします。
しかし、専門性は高いけれども、もともとあまり好きではない仕事だったりすると、お金のためと割り切れたとしても、うまく回っているときばかりではありません。
自分が上手くビジネスを回しているように感じても、相手あってのビジネスです。世の中の変化や流れによって一気に悪影響を受けてしまわないとも限りません。
本来はビジネスが上手く行かないときこそ成長のチャンスですが、そのピンチは情熱がなければ乗り越えることが難しくなります。
誰しもいくつかの専門性を身に着けている
では、最初に専門性について考えていきましょう。
専門性は、これまでの経験の中から自分の専門性の高いテーマを見つけ出すことがポイントになります。
これまで何かしらのお仕事をしてお金をいただいてきたのであれば、その時点で専門性は高いと考えることができます。
あるいは、学びに投資して習得した技術や、趣味やスポーツで人より少しだけ簡単に上手くできることがあれば、それも専門性が高いと捉えてよいでしょう。
例えば、私の場合は「クルマのドライビング」や「個人がWebを活用してビジネスを進めていくこと」などが挙げられます。
当然、上には上のスキルや実力を持つ人はいます。
F1史上、最多優勝記録の91勝に並んだルイス・ハミルトン選手にはドライビングスキルではとても敵いませんし、個人で私よりもWebを活用して上手くビジネスを進めている人なんてそれこそ星の数ほどいるでしょう。
それでも、だからこそ地に足を着けて、似た課題を抱えている人や、境遇の近い人達をサポートしていくことができるのです。
誰しも、知らず知らずのうちにいくつかの専門性を身に着けています。
もしかすると、自分にはそんな専門性のあるスキルは持ち合わせていないと考えてしまうかもしれません。
しかし、実際には専門的なスキルや知識を自分で認識していないだけである可能性が高いです。
会社の中ではみんな当たり前に行っているけれども、会社を離れるとできる人が少ないことが意外とあるのではないでしょうか。
自然に湧き上がってくる情熱を大切に
次に、情熱です。
情熱は、自然と湧き上がってくるものです。
情熱は一目惚れのように一瞬で育まれるものもあれば、日々黙々と取り組み徐々にふつふつと芽生えてくるものもあります。
そして、その情熱は他人と比較する必要もなければ、他人からどう思われようが関係ありません。他人の期待や意向に沿う必要もありません。
先ほどの私の例でいえば、ルイス・ハミルトン選手よりドライビングスキルで劣ったとしても、他のことよりもクルマのドライビングが好きで、他の苦手なことに比べると格段に上手くできると自分の中で感じます。
あるいは、Webを活用して見事にビジネスを進めているYouTuberの人たちを見て「なんて自分はダメなんだ…」なんて考えて情熱を失ってしまうようなこともありません。
情熱は自分の気持ちの中で、自然と関わっていきたいと思うもの、ついついそのことばかり考えてしまっているような、自然に湧き上がっているものです。
この自然に湧き上がってくる情熱を大切にビジネスのテーマを探してみてください。
強みが活かせるテーマを見つける自分棚卸し
では、自分の中で専門性が高く、情熱を持ち続けられることが何かを確認してみましょう
まず試してもらいたいことが、自分棚卸しで強みが活かせるテーマを見つけることです。
好きなこと
得意なこと
経験したこと
感謝されたこと
人からほめられたこと
お金をいただいたこと
などから、次々と項目を挙げてリストを作りましょう。
このリスト作りを通して、自分の強みがどこにあるのか見つけていくことができます。
ここまで実践してみると、STEP2の「自分の強みが活かせるテーマをリストアップする」が完了しています。
リストには、あなたが持つ専門性が高いスキルや知識、経験など多くのものが含まれると同時に、自然と情熱を持っていることが挙げられているはずです。
そして、STEP3の「収益以外でも関心が持ち続けられるテーマを選ぶ」はまさに情熱を注いでいく価値のあるテーマを選ぶことにほかなりません。
自分の強みが活かせるテーマをリストアップしたら、合わせて収益以外でも関心が持ち続けられる情熱を注ぎ続けられるテーマを選定しましょう。
高い専門性と情熱でビジネスは加速する
ここで高い専門性と情熱を兼ね備えて成果を出している2つの事例を紹介したいと思います。
大好きな書道を仕事にした筆耕.comの清水克信さん
穏やか暮らし計画でも執筆いただいている書道家の清水克信さんは、書道が好きで仕事にしたいと思い続けた結果『筆耕.com』という筆耕をオンラインで受け付ける独自のサービスを軌道に乗せ大成功させました。
いまでは、全国の行政機関や学校、結婚式や選挙の準備などで数多くの依頼を受けていらっしゃいます。
清水さんは書道や筆耕の技術と知識はもちろんですが、Webサイトの運営、ホームページの作成、SEO(検索エンジン対策)、広告運用などの高度なスキルを同時にレベルアップさせていました。
書道への情熱と強みに加え、さらにWeb関連の強みを掛け合わせて素晴らしいビジネスモデルを構築されました。
時間を忘れて没頭できるお菓子作りを仕事にした寺西千穂さん
名古屋のお菓子教室プチタプチを営まれている寺西千穂さんは、コロナ禍の中いちはやくレッスンコースをオンライン化しました。
しかし、寺西さんはこれからのビジネスをどうするか悩まれていました。
最終的にレッスンのオンライン化を決断した背景には「眠らなくても、時間が経つのも忘れて没頭できること」がお菓子作りだったことが大きかったようです。
オンラインでの仕組み作りは試行錯誤しながら苦労も多かったはずですが、教室で実施していたレッスンが見事に体系化されていたのが大きな強みでした。
いまでは教室とオンラインの双方で次々とレッスンを募集されています。
清水さんも寺西さんも自分の強みが活かせるテーマを選んでいることはもちろんですが、強い情熱があったからこそ長く継続することができている成功事例です。
まとめ
自分の強みが活かせるテーマをリストアップし、収益以外でも関心が持ち続けられるテーマを選ぶことについて、実例を交えて紹介しました。
自宅ライフの実現では、自分の裁量で決められるビジネスとして「何を」選ぶかが大切です。
自分の価値観を明確にし、高い専門性と情熱を注ぎ続けられるビジネステーマを選び、心穏やかに暮らす自宅で自由に働く『自宅ライフ』の実現につなげていきましょう。
『自宅ライフ』の最終回に寄せて
『自宅ライフ』シリーズでは「心穏やかに暮らす自宅で自由に働くために、いまはじめたいこと」をテーマに自宅ライフの実現に向けての考え方や方法をシェアしてきました。
そして、今回が最終回です。
新型コロナウイルスの感染拡大により、世の中が一気に大きく動きました。このシリーズの連載を開始したとき、ここまで影響が広がり、長引くとは思いもしませんでした。
テレワークやリモートワークが標準になり会社に勤めていても『自宅ライフ』を実現することも可能になりました。
もしあなたご自身が、自分が好きな自宅という場所で、時間を自分でコントロールし、一緒にいたい人たちと過ごせる自宅ライフに関心を持ち、そんな暮らし方をしたいと思い、このシリーズの記事が参考になっていたらこれほどうれしいことはありません。
これまでお読みいただいてありがとうございました。
シリーズ『自宅ライフ』の記事
#0 心穏やかに暮らす自宅で自由に働く『自宅ライフ』の魅力
#1 自宅ライフがスタンダードに!? 原則テレワークの衝撃
#2 新しい生活様式への順応は簡単! 自宅ライフのコミュニケーションツール
#3 好きな場所で、好きな時間に仕事ができる自宅ライフの仕事選び
#4 自宅ライフを実現するビジネスの構成要素を6W1Hで考える
#5 自分の裁量で仕事ができる自宅ライフのビジネステーマの選び方
#6 自宅ライフで価値観を明確にすることの重要性
#7 高い専門性と情熱を注げるビジネステーマで自宅ライフを実現しよう